一橋大学

EUワークショップ 2021年4月28日 報告者のコメント

2021年5月4日中西優美子(Yumiko NAKANISHI)

2021年5月3日

EUワークショップ

一橋大学大学院法学研究科修士課程 松村一慶

 

2021年4月28日付のEUワークショップでの報告内容を記載します。私は、オーストリア国家条約締結までの過程を分析することとし、特に、スターリン・ノートを中心に分析しようとしました。

今回の報告では、まず、二見さんからは、中立の概念を定義することを指摘していただきました。吉本さんからは、ドイツ中立化とオーストリア中立化がどのくらい影響しているのか、一方が分かればもう一方が分かるようになるのかという指摘をいただきました。

次に、熊本先生からも非常に鋭い質問を多くいただきました。一点目は、オーストリアに似た状況の国があるのかという点です。中立の概念も含めて他の中立国との違いに言及するべきと感じました。二点目は、米英仏の西側諸国の中立への態度がどのようであったのかという点です。ソ連だけでなく、西側諸国との関係もバランスよく調べるようにしたいと考えます。

また、大月先生からは、様々なアドバイスをいただきました。理解したことをカタログ化し、先行研究を分類したうえでどういう攻め方があるかというプロセスの重要性や油井大三郎先生の『戦後世界秩序の形成』等の地域的な国際環境がどう冷戦に影響したのかといった冷戦研究の蓄積を遡ることをご指摘いただきました。

さらに、秋山先生からは、なぜという問いが広すぎて複合的であるとして、どのくらい作用したのか、どのように影響を与えたのか等のリサーチ・クエスチョン(RQ)を立てることをご助言いただきました。

以上の指摘を踏まえながら、修論まで時間もないので、一生懸命進めていきたいと思います。