EUワークショップ 学生コメンテーターによるコメント 2025年11月19日
2025年11月21日中西優美子(Yumiko NAKANISHI)
2025/11/20
EUワークショップ コメント
西村朱央
今回のEUワークショップでは、長谷川さんと新美さんより報告を頂いた。
長谷川さんは、メネソン対フランス判決の判例報告を行った。本判決は、フランス国外(アメリカ・カリフォルニア州)にて利他的代理出産によって生まれた子の親子関係の承認に関わる事案である。ワークショップでは、事案の概要、判旨およびその検討について報告頂いた。
質疑では、判例研究を実施した背景や、メネソン対フランス判決を選択した理由について質問が寄せられた。
判例研究を実施した背景としては、修士論文執筆にあたり必要であったとの説明をされた。また、本判決を選択した理由として2点挙げられている。まず1点目は、代理懐胎について日本では4月に法案が提出され、これが廃案になったことを背景に、当該法案と類似した内容であったことから選択したこと。2点目は、2021年のフランスにおける生殖補助医療に関する規定において、子供の出自を知る権利について大きく前進があった点を挙げられた。具多的には、行為規制の対応において、日本は法律婚に限っているが、フランスはレズビアンカップルも含めて生殖補助医療の適用範囲としたため、ヨーロッパの中でも先進的な事例であることから今回取り上げたと説明された。
新美さんは修士論文の内容について報告を行った。
新美さんのリサーチ・クエスチョンは、「非自由民主主義を掲げる大統領が民主主義を擁護する発言を行うのか」である。そして本リサーチ・クエスチョンを明らかにするための仮説として、以下の2点を挙げられた。
- オルバン首相が民主主義を擁護する発言を行うのは、権力の獲得と維持を目的とする戦略的なレトリックである。
- オルバン首相民主主義を擁護する発言を行うのは、彼自身の民主主義観が狭く、手続き的側面に偏っている。
質疑応答では、用語の定義、仮説の妥当性について意見が交わされた。
まず、用語の定義について、論文内で使用されている「民主主義を擁護する発言」、「民主主義」、「非自由民主主義」、「リベラル」の定義の明確化が求められた。
続いて仮説1について、オルバン首相の本意を立証することは不可能であり、検証そのものが困難であるとの指摘があった。また、仮に検証ができたとして、その検証にどれ程の意義があるのかについても疑問が投げかけられた。これらの指摘を踏まえ、リサーチ・クエスチョンを「なぜ『民主主義』を語る必然性があったのか?」または「なぜオルバン首相は民主主義をレトリック上重視するのか?」に変更することの提案がなされた。
最後に、オルバン首相が民主主義を擁護する理由はハンガリーがEUの加盟国であるた


