一橋大学

EUワークショップ 2018年12月19日報告者コメント

2018年12月20日中西優美子(Yumiko NAKANISHI)

 

EUワークショップ報告者コメント

 

 

博士後期課程 吉本文

 

 

 

201812195限のEUワークショップでは報告の機会をいただき、「EU政策間の整合性についての一考察、今後の研究及び研究方法」というタイトルの下報告致しました。

 

 

まずEU政策間の整合性に関する先行研究が、実務上の整合性概念と乖離していることを指摘しました。次に、実務の上では、「2つ以上の政策に属する事項が多いこと、及び政策決定手続きの相違という2つの要因に基づく強制的なタスク配分から生じる何らかの不都合」が整合性であると認識されていることを示しました。これを踏まえ、強制的なタスク配分によって生じる何らかの不都合とは何かを明らかにすることを今後のリサーチクエスチョンとして定めました。最後に、このリサーチクエスチョンにはどのように答えることができると考えているのかについて報告致しました。具体的には、EU司法裁判所の裁判で原告が誠実協力原則を用いた事情や背景と、裁判所が原告の主張を認めた/棄却した理由を抽出することでこのリサーチクエスチョンに答えることができるのではないかという研究案を提示しました。

 

 

報告後は、「強制的なタスク配分によって生じる何らかの不都合」は何であるという仮説はあるのかというコメント、報告の順番に関するご指摘、研究計画はより具体的である方がよいというご指摘をいただきました。いただきましたコメントを踏まえ、研究計画を練り直したいと思います。