一橋大学

本の紹介『亀裂ー欧州国境と難民』(花伝社)

2019年5月15日中西優美子(Yumiko NAKANISHI)

EU研究共同プログラムを履修中の社会学研究科の上野貴彦さんが、『亀裂ー欧州国境と難民』花伝社(2019年)を訳しました。

上野さんは、ヨーロッパの移民問題を研究しています。

 

 

内容紹介

ヨーロッパに押し寄せる移民・難民たち
地中海、国境地帯で、何が起こっているのか?

サブサハラからアフリカのスペイン領を目指す人々、地中海での難民救助作戦、 酷暑のバルカン・ルートや極寒のロシアを通り抜けてやってくる難民たち……。
総合的視点でヨーロッパ難民問題をとらえた、スパニッシュ・コミック

難民を保護する一方で排除する、ヨーロッパに広がる〈亀裂〉を描く 755コマ全てが写真から構成された「フォト」グラフィックノベル
『ニューヨークタイムズ』『ル・モンド』『リベラシオン』など世界中で絶賛! 世界報道写真コンテスト入賞

 

出版社からのコメント

「亀裂を食い止めなければ、骨組みごと崩壊する。」
70年間続くヨーロッパの平和をゆるがす、大量の難民流入。
現場では何が起こっているのか?
――地中海から北極圏までヨーロッパの輪郭をめぐることで明らかにする、渾身のルポルタージュ。

 

 

著者について

写真:カルロス・スポットルノ(Carlos Spottorno)
1971年ハンガリー・ブダペシュト生まれ。イタリア国立ローマ美術学校を卒業し、広告代理店のクリエイティブ・ディレクターとなる。2001年にドキュメンタリー写真家として独立。とりわけ社会、経済、政治分野に関する写真を、『週刊エル・パイス』をはじめとするスペイン内外のメディアに提供している。また、これまでに6冊の写真集を出版している。2003年と2015年の世界報道写真賞ほか、写真・写真集での受賞多数。

文:ギジェルモ・アブリル(Guillermo Abril)
1981年スペイン・マドリード生まれ。法学と経済学を専攻し、マドリード自治大学でジャーナリズムの修士号を取得。2007年より『週刊エル・パイス』の評論記事、人物紹介記事、ルポルタージュなどを担当。2015年に世界報道写真賞を受賞した短編ドキュメンタリー映画、『欧州の入り口で(A las puertas de Europa)』の制作協力者。アメリカ合衆国の死刑囚についてのドキュメンタリー映画『復活クラブ(The Resurrection Club)』の副監督。

訳:上野貴彦(うえの・たかひこ)
1990年生まれ。現在、一橋大学大学院社会学研究科・博士後期課程在学中。スペイン・バルセロナ自治大学東アジア研究所客員研究員。一橋大学社会学部在学中にイタリア・トレント大学社会学部に派遣留学。専攻は国際社会学・国際移民研究(スペインにおける移民の社会統合と地域)。