一橋大学

EUワークショップ 2021年5月12日 報告者のコメント

2021年5月14日中西優美子(Yumiko NAKANISHI)

EUワークショップ2021年5月12日報告者コメント

 

報告者:二見華(一橋大学大学院法学研究科修士課程2年)

 

今回は、年度初めの発表ということで自身の研究テーマとその目的について触れ、現在所属するゼミで取り扱っている、欧州における公衆伝達の「新しい公衆」についての発表を行いました。

「新しい公衆」の要件を検討することで、インターネットにおける公衆伝達権侵害(日本では公衆送信権に該当するもの)の主体となるプラットフォームやプレイヤーが、どのような条件下で侵害責任を負うのかを分析することを目的としていました。

報告では主に、谷川和幸氏の「欧州司法裁判所の『新しい公衆』論について(1)」を取り扱い、欧州司法裁判所の判決を時系列で追う形で、欧州における「新しい公衆」論の展開について発表しました。

次回までの課題としては、質疑応答で投げかけられた疑問を踏まえて、また、先生方による他報告者への研究方法の助言から、判例や事業形態ごとの公衆伝達権侵害の有無、その要件と日EUの比較、裁判所の意見などを含んだカテゴリ別の表の作成を行うことで、分析を詳細化させることを目指す予定です。