一橋大学

EUワークショップ報告者コメント(4)

2014年5月28日法学研究科

「EU研究共同プログラム」 第2回 研究計画発表
商学研究科 修士課程1年
CM141120  楊 絮

こんにちは、今年度第2回(4月30日)のEUリサーチワークショップで研究計画発表をしました、商学研究科修士一年の楊絮と申します。
私は自分の主ゼミにおいて、主にアジア圏の物流事情および企業のロジスティクス戦略に関する研究を行っており、EU研究共同プログラムの参加を通じて、EUという新しい分析対象を取り入れ、より広い視野を得ることを強く望んでいます。
今回発表した研究計画のテーマは、「EU統合・拡大過程におけるロジスティクス業界の発展と課題」です。簡単にまとめてみると、EUの市場統合と東方拡大による生産拠点の移転と販売市場の拡大という背景を受けて、本研究は、EUの統合および拡大に伴う欧州物流環境の変化から生み出されたロジスティクス業界の動向を追跡・分析する上で、今後の課題の抽出を行い、さらに、将来的に集中化による効率的なロジスティクス体制構築の可能性を検討したいということです。研究方法として、EUの運輸・交通政策を歴史的な流れに沿って整理・検討すること、既存研究の整理によって現状の把握を行うこと、実際の産業統計資料とロジスティクス業者の事例分析を行い、産業の変化を捉えること、効率的なロジスティクス体制に関する実証分析を行うことの四つになります。
同じEU研究共同プログラムに参加している先輩と同級生の皆さんに、多分野の視点から、多くの質問と意見をいただいて、自分の研究をさらに詳細的に検討する機会をくださいました。そのなかで、とくに再検討すべきなのは、ロジスティクス業界の正確的な定義と範囲を明確することだと考えています。
また、先生かたから、EUの生産ネットワークの変化と産業構造の変化がどうのように捉えべきなのか、またEUの環境政策は物流業にどういう影響を与えているのかなど、大変貴重なアドバイザーをいただき、今後の取り組む方向性についての見通しを立てる上での課題や問題点が明らかになりました。そのほかには、EUの各国と各地域における特性のある政策・事情も考慮すべき、企業の便益と社会的便益などについて検討する余地がある点は多数存在することが分かりました。
これからの研究においても、皆さんと切磋琢磨しながら、EUワークショップから得られた分析視点と知識を活かし、精一杯頑張っていきたいと思います。